常日頃から、Timbeterには世界中から柱などに使う木材の検量方法についての質問が寄せられます。アルゼンチンからミャンマーまで、JAS規格からホッパス帝国検量法についてまで、ユーカリに使うのか、松に使うのか、メートル法なのか帝国単位なのか、木材を買うのか、売るのか、配送するのか、はたまたはい積を管理するのかといったことに対して、ユーザーがベストな解決策を見つけられるように、Timbeterでは常にお手伝いする準備ができています。

Timbeterでは、アプリとしてソリューションを外に持ち出し、測定を従来よりも簡単・正確にさせることで、林業をもっと持続可能かつ利益のあるものしていこうとしています。世界情勢が変わっているのは理解しています。そのため、どんな人にも対応するようなものにしていく必要があるのです。

アプリ内では、地域や事業、企業特定の必要条件に合わせて、世界中で使われている11の材積検量方法や表が選べるようになっています。

以下がTimbeterのアプリで扱っている11の検量方法と表になります。

  • 円柱式(Cylindrical formula)
  • JAS規格
  • GOST 2708-75
  • ドイル木材規格(Doyle Log Scale)
  • 国際¼インチ規格(International ¼’’ Rule)
  • ロイ木材規格(Roy Log Rule)
  • スクリブナー小数点C規格(Scribner Decimal C Rule)
  • オンタリオ測定規格(Ontario Scaler’s Rule)
  • ニルソン検量法(Nilson)
  • リトアニア検量法(Lithuanian formula)
  • ホッパス糸回し法(Hoppus)

円柱式(Cylindrical Formula)

円柱式(Cylindrical Formula)は最も簡単で速く測定するのに使われている検量方法です。木材にはそれぞれの情報(樹種など)や非常に高い価値のある商品になりうるものもあります。こういった理由から、必ずしも円柱式が最も正確な検量方法というわけでも、どんな樹種にも対応しているというわけでもありません。円柱式は中央ヨーロッパでパルプ材や薪炭材を測定するのに最も使われており、伝統的な検量方法だとされています。

計算式:
V = π x r² x h

JAS規格

JAS規格は、1940年代後半に設定され、東アジア、オセアニア、そしてチリで最も使われています。中国や日本に木材を輸出する際にも使われています。

計算式:
材長が6m未満の場合:
V (㎥) = (D²*L)/10000

測定箇所:
D – 末口の直径(cm)。直径が14cm未満の木材は切り捨て、14cm以上の場合は直近の偶数に切り捨てされます。
L – 材長(m)

6m以上の木材の場合:
V (㎥) = (D + [L’-4]/2)^2*(L/10000)

測定箇所:
D – 末口の直径(cm)。直径が14cm未満の木材は切り捨て、14cm以上の場合は直近の偶数に切り捨てされます。
L – 材長(m)
L’ – 直近の整数に切り捨てられたメートルでの材長

GOST 2708-75

国家標準規格 GOST は1977年にソ連によって制定された表です。この表では、木材の規格は末口の大きさと材長によって決まります。この表は、木材測定の質の規格として、ロシアをはじめ、CIS(独立国家共同体)にて今もなお広く使われています。

ドイル木材規格(Doyle Log Rule)

ドイル木材規格(Doyle Log Rule)は、東・中央北アメリカで使われており、1825年に制定されました。スクリブナーと異なるのは、ドイル木材規格には計算式があるという点です。

計算式:
bf V = (sインチでの末口のサイズ – 4)² x 材長 /16

bfとはボード・フィートのことです。原則として、名目上は1 ft × 1 ft × 1 inの木材を表しますが、実際は反映する製品によって大きく異なる材積や直径を表します。

国際¼インチ規格(International ¼’’ Rule)

この規格は1917年に制定され、初めて使われたのは北アメリカの東半分でした。特に、ニューイングランドやケベックといった地域で普及しました。また、アメリカ林業サービス(US Forest Service)によってほかのいくつかの地域でも採用されました。

計算式:
V = (0.199 x インチでの直径²) – (0.642 x インチでの直径);

測定箇所:
V = 4フィートの1区切りに対するbfでの材積
D = 材長4フィートの木材の末口(樹皮の内側)

ロイ木材規格(Roy Log Rule)

この検量方法はカナダのケベック州で使われています。これは14・16フィートの木材にとってかなり正確です。

計算式:
bf = (d – 1)² L / 20

測定箇所:
bf = ボードフィート
d = 木材の末口の樹皮より内側のインチでの直径
L = フィートでの材長

スクリブナー小数点C規格

スクリブナー(Scribner Decimal C Rule)はアメリカの中西部や北部で使われています。1945年にミネソタ大学によって制定されました。表を用いる方法です。

計算式:
(0.79*D² – 2D – 4) * L/16 = FBM (直近の10の位に四捨五入された数値。例:313→310、317→320)

D – インチでの末口の直径。直径が0.5で終わる場合は半分の値。
L – フィートでの材長

オンタリオ測定規格

カナダのオンタリオ州の製材所で使われています。1952年に正式に制定されました。

計算式:
bf = (0.55D² – 1.2D) * L/12

測定箇所:
bf – ボードフィート
D – 木材の末口の樹皮より内側のインチでの直径
L – フィートでの材長

ニルソン検量法(Nilson)

エストニアでは、アーサー・ニルソンによって制定された、この検量方法が材積を出すのに使われています。この方法は樹種次第で、計算式も表も使うようになっています。

計算式:

㎥ = (d² * L*(a1+a2*L)+a3*L²)/10 000

d – 末口の直径
L – デシメートル(dm)での材長

a1, a2, a3 – 係数(樹種によって異なる)

松: a1= 0.0799, a2=0.000146, a3=0.0411
スプルース: a1= 0.07995, a2=0.00016105, a3=0.04948
カバノキやその他の硬材: a1=0.0783, a2=0.000236, a3=0.045
針葉樹: a1=0.0800, a2=0.000154, a3=0.0453

リトアニア検量法(Lithuanian formula)

バルト三国のうちの一つであるリトアニアで使われているこの検量方法は、木材の材積表を基準にしています。これは、8種の主な木材(松、スプルース、カバノキ、アスペン、黒アルダー、グレイアルダー、樫、トネリコ)を測定する基準になります。測定には樹皮を含んでいる場合も含んでいない場合もあり得ます。

ホッパス糸回し法(Hoppus)

この古くからある検量方法は、イギリスや旧イギリス植民地で使われています。1736年に広く知れ渡り、今もアジアや南アメリカ、オセアニアで使用されています。この検量方法では、メートル法も帝国単位も使用できます。

計算式:
帝国単位の場合:
ホッパス ft³ = (インチでの木材の中心の胴回り/4)² x フィートでの材長 / 144

注意: 材積(ft³)は直近の10の位の値に四捨五入されます。

直径を通したホッパスでの材積( ft³)= インチでの木材の中心の胴回り² x フィートでの材長 x 0.004283

注意: 材積(ft³)は直近の10の位の値に四捨五入されます。

ホッパス平方フィート = ホッパス ft³ x 12

ホッパストン = ホッパス ft³ / 50

メートル法:
木材の胴回りを通したホッパスでの材積( ft³)= (センチでの木材の中心の胴回り/4)² x メートルでの材長 / 10.000

注意: 直近の小数第3位に四捨五入されます。

直径を通したホッパスでの材積 = 木材の中心の直径(cm²) x 材長(m) x 0.000061685

注意: 直近の小数第3位に四捨五入されます。

References:
The Measurement of Roundwood – Methodologies and Conversion Ratios from M. A. Fonseca
http://www.lnmma.lt/EN/Apvaliosios%20medienos%20matavimo%20taisykles%20EN.pdf
http://www2.dnr.cornell.edu/ext/info/pubs/management/CC%20selling%20and%20Scalling%20Sawlogs.pdf
http://rmk.ee/sale-o/sale-of-t/measurement-of-timber
http://vsegost.com/Catalog/41/4110.shtml
https://conservancy.umn.edu/bitstream/handle/11299/188336/Scribner%20Decimal%20C%20Log%20Rule.pdf?sequence=1&isAllowed=y